第四怪 未来を予言するトイレットペーパー

これはとある知人から聞いた奇怪な話。

その日、トオルはとある公園の滑り台を目印に、恋人のマサ エと待ち合わせをしていた。

トオルはこの日21歳の誕生日をむかえたばかりで、マサエと近所のデパートで、
トオルの誕生日プレゼ ントを選ぶ約束をしていたのだ。

約束の時間の5分前に着いたトオルは、少し腹の調子が良くなかったため
公園内のトイレに入る事に した。

しかしそのトイレの奇怪さ故に何度も訪れていたこの公園のトイレは
一度も使った事はなかった。

ト イレの中は予想した通り汚く、「ウエッ!」っておもわずに声を出してしまった。
無事に用をたしトイレットペーパーでお尻の穴を
拭こうとし た瞬間、トオルの目に赤い文字が飛び込んできた。

それはトイレットペーパーに血のような赤い文字でかかれていた。

「お まえの彼女は1時間遅刻する」

なんのイタズラだ・・・

トオルはそれを奇怪に思いながらも何事もな かったように、
おしりを拭き。トイレを出た。

その時だった。
トオルのポケットに入っていた携帯が鳴った。

マ サエからで、寝坊したから30分遅れるというものだった。
実際にマサエが遅れた時間は1時間丁度だった。

あのトイレットペーパー に書いてあった通りじゃないか。
トオルはなんともこの事を奇怪に思っていた。

後日トオルはこの事が気になり再びあ の奇怪なトイレに
トイレットペーパーを見に行った。

トイレットペーパーにはやはり赤い文字が書かれていた。

「お まえは明日「こころすっきり不動産」に就職が決まる。」

ほんとかよ!?
トオルは就職活動中だった。

次の日やは り、「こころすっきり不動産」に内定が決まった。

これはいよいよ、未来を予言するトイレットペーパーだ!と
トオルは奇怪に 思いながらも、暇があれば
その奇怪なトイレに行き自分の未来を予言した。

「おまえは、宝くじで10万円当たる。」

「お まえのお尻に明日オデキができる。」

「おまえの彼女は妊娠して、来週にも結婚が決まる。」

「おまえは明日階段から転げ落ちるが無傷でみんなの笑いを取る。」

「おまえは明日課長に昇進する。」

予言は大切 な事もあったが、どうでも良い事も時に混じっていたが
そのどれもが当たった。

初めてトイレットペーパーの予言を見た時から、
ま だ半年もたたないというのに、
随分自分の環境が変わり、順調にステップアップしていくことに
トオルは満足していた。

結婚 もした、子供も生まれる、課長になった、、、。

今までのゆっくりとした自分の人生からしたら、嘘のようだ。

トイレット ペーパーのおかげではないか?
そんな風にも思った。

しかし、トオルにとって奇怪だと思う事は一つだけあった。

そ れは自分以外の誰かがこのトイレを使っている形跡がまるでない事だった。

トオルが奇怪なトイレを使って、次にまたその奇 怪なトイレを使うとき
にはトイレットペーパーのちぎれ目が前回使用した時とまったく同じように
思えていたからだ。

そ のことを奇怪に思いながらも、あれからちょうど半年が
たとうとした頃、ついにそのトイレットペーパーも
残り最後のロールに なった。

これは最後の予言か?
明日にはまた新しい予言のトイレットペーパーが補充されるのだろうか?

そんなこと を考えながら、
トイレットペーパーにかかれた予言をトオルは読んだ。

「おまえは今日死ぬ」

トオ ルはゾッとした。

このロールはオレの人生だったのか?

…終わり

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